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なおみ
店長のナオミです。
昨日のBlogで抽出のことを書こうとしたら、
すっかり副産物の話に夢中になってしまい、
精油の話に触れられずに終えるという・・・。
まさに本末転倒!
Blog : ポンカンの抽出現場より(その1)
http://yawaraca.jp/blog/yakushima-letter/7560/
というわけで、今日は本題。
ポンカン精油抽出の詳細レポートです。
セラピストやインストラクターなど、
アロマのお仕事や勉強をされている皆さまには
特に興味深い内容かと思います♪
では、皮剥きの次の工程からスタート!
[ 蒸留釜の中の刻んだポンカン果皮 ]
ポンカンの皮を剥いたら、
機械で細かく刻み、
屋久島の山水とともに蒸留釜に入れて加熱します。
地杉では別の大型の蒸留器を使って
「蒸す」ようにして抽出していますが、
ポンカン、タンカンなど柑橘は
寸胴くらいの小型の蒸留器を使って
「煮出す」ようにして抽出する方法をとっています。
[ 小型蒸留器です ]
「ガラス冷却部をセット」
フタをして、ガラスの冷却部をセット。
透明のホースを水道と連結して、
二重構造になっているこのガラス部分の
「外側」に水を絶えず通します(冷却水)。
釜が加熱されると、
ガラス部分「内側」へと蒸気が上がります。
そこで「外側」の冷却水に冷やされた蒸気は、
再び液体となって、青いホースを通り、
フラスコへと溜まります。
[ 二重構造が見えますでしょうか ]
こうして得られる液体が、
「精油」と「アロマウォーター」です。
精油の採油率は原料の重さの 1,000分の1 とも言われますが、
屋久島の地杉では 500分の1 程度、
柑橘に関しては 50分の1 程度採れています。
それでも大変に貴重なものである事には変わりありませんね。
[ 上澄みが精油・下がアロマウォーター ]
地杉の精油は茶色がかっているのですが、
ポンカンは精油もアロマウォーターも透明なので、
分離している境目が 目視で確認しにくいです。
[ 全然色がちがう!]
精油はスポイトで吸う方法で
アロマウォーターと分離・回収するのですが、
ポンカン精油は透明で見にくいことから
シビアに精油を採りきれないこともしばしば。
少しの精油がウォーターの中に残ってしまいます。
そこで、今年からは
このアロマウォーターを再利用することを始めました。
[ アロマウォーターを蒸留釜へ ]
山水とポンカンの皮と一緒に、
前の蒸留で得られたアロマウォーターを入れて
次の蒸留をするようにしました。
こうすることで、
回収できずにアロマウォーターの中に残ってしまう精油を、
再回収できるようになります♪
[ 全体像・熱が逃げないように色々巻かれています ]
この辺りは本当にマニアックな蒸留話。
細かい工夫なのですが、
こういったことの積み重ねが大きな効果を生みます。
釜が冷えないよう、
タオルや銀マットで釜を巻いてみたら、
抽出時間が短縮され、効率がアップしました。
一見、原始的なようですが、確かに効果があります。
工場長コニタンは、
こうして試行錯誤を繰り返して
日々安定的に、かつ実験的・挑戦的にも
抽出を続けてくれています。
[ 工場長のコニタンこと小西です ]
屋久島のやわら香の工場は、
どなたでも窓越しに外から見学することができます。
また、
今年は工場見学プログラムも検討中で、
工場内部に入って、
工場長のレクチャーが受けられるようになるかも?
準備が整いましたらまたご案内しますね!
以上、現場からでした♪
◆ポンカン&タンカン精油5ml
webショップ>> http://yawaraca.shop-pro.jp/?pid=79326090
◆オリジナルブレンド精油mezame
webショップ>> http://yawaraca.shop-pro.jp/?pid=74548504
※ブレンドにポンカンが使われています
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