屋久島 やわら香

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20181217朝日新聞(鹿児島)

 
 
 
  屋久島の香り 鹿児島市に上陸
 
 
世界遺産・屋久島の香りを伝える
島の精油メーカー「やわら香」が今月、
鹿児島市泉町の「トマルビル」に
5年限定のアンテナショップを開店した。
 
 
築50年のビルが取り壊されるまでの間、
ゲストハウスやカフェなどと「同居」。
島育ちの杉を使った香りづくりや
アロママッサージを体験できる空間を演出し、
香りを通して「屋久島と本土を結ぶ拠点」を目指す。
 
 
  「やわら香」5年限定出店
 
 
やわら香は、
使い道が限られる杉の間伐材を活用しようと6年前に創業。
杉に加え、名産のポンカンやタンカンの皮も原料にした
精油やお茶を作り、
屋久島のアロマを全国に広めている。
 
 
日本一雨が多い屋久島で育った「地杉」は
本土の杉に比べて樹脂分が多く、
豊かな香りを持つとされる。
 
 
アンテナショップ「和の香りラボ 島の記憶」の店内には、
茶色のグラデーションが印象的な
地杉の板が床に敷き詰められ、
豊潤な杉の香りが広がる。
 
 
屋久島産のアロマ商品が並べられるほか、
杉の線香づくりや手ぬぐい染めなどのワークショップも企画されている。
 
 
老朽化した同ビルの「再生」を企画運営する
鹿児島市のアートディレクター木下賢也さん(43)が
4年前に屋久島を訪れ、
やわら香を訪ねたのがきっかけだった。
 
 
社長の渡辺優子さん(42)が鹿児島での拠点づくりの構想を話すと、
「多彩な店舗の一つ」にと、木下さんから声を掛けられた。
 
 
  アロマ商品も展開 「来島のきっかけに」
 
 

地上4階、地下1階建てのビルには、
「遊び学び交流」をテーマに、アトリエやカフェ、
古本屋など12業種。
最上階の「ホステルトマル」は1泊2500円からで、
国内外から多くの観光客が宿泊している。
 
 
木下さんは「離島も含めた鹿児島の魅力を伝えるビルにしたい」。
渡辺さんも「香りをテーマに屋久島を知ってもらい、
多くの人を島に招くきっかけをつくりたい」と期待している。
 
 
今月25日まで限定営業し、本オープンは来年3月の予定。
ワークショップやマッサージは要予約。
問い合わせは渡辺さん(090・9795・4253)へ。
 
 
(屋久島通信員・武田剛)

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